1. アミノ酸とは

アミノ酸が私たちのカラダを作っています。

ヒトのカラダの60〜70%は水。そして、20%がタンパク質などのアミノ酸です。 全部で20種類のアミノ酸が10万種類ものタンパク質となり、筋肉や消化管、内臓、血中のヘモグロビン、髪や皮膚のコラーゲンなど、重要な組織をつくっています。

アミノ酸を多く含んでいる食品を紹介!

私たちの体内に存在しているアミノ酸は、全部で20種類あります。そのうち、9種類の「必須アミノ酸」は体内で合成されないため、食品から摂ることが必要です。どれかひとつでも不足していると体の働きに支障をきたすため、バランスよくとり入れることが大切です。

必須アミノ酸

体内では合成されず、必ず食物から補給しなければならないアミノ酸。

バリン

筋肉をつくるために必要な分岐鎖アミノ酸です。
 

  • 【働き】
  • 筋肉の増強、疲労回復
  • 食欲不振の改善、肝機能の改善
  •  

バリンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 クロマグロ 牛・豚レバー プロセスチーズ 豆腐
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(赤身、100g)
生、100g 1切れ
(20g)
1/3丁
(木綿、100g)
含有量 1300mg 1100mg 320mg 330mg
イソロイシン

筋肉をつくるために必要な分岐鎖アミノ酸
(BCAA)です。

  • 【働き】
  • 筋肉の増強、疲労回復
  • 血管の拡張や体の成長を促進
  • 肝機能の改善

イソロイシンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 クロマグロ 牛・豚レバー 鶏卵
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(赤身、100g)
生、100g 1個
(生、55g)
含有量 1200mg 1000mg 336mg
ロイシン

筋肉をつくるために必要な分岐鎖アミノ酸です。
 

  • 【働き】
  • 筋肉の増強
  • 肝機能の改善
  •  

ロイシンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 カツオ 鶏むね肉 鶏卵
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(100g)
(生、皮なし100g) 1個(生、55g)
含有量 1800mg 1900mg 550mg
メチオニン

タンパク質合成にあたって最初に必要となるアミノ 酸です。

  • 【働き】
  • 肝機能の改善
  • アレルギー症状を緩和
  •  

メチオニンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 クロマグロ 鶏むね肉 牛・豚レバー 無調整豆乳
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(赤身、100g)
(生、皮なし、
100g)
生、100g 小1パック
(200g)
含有量 760mg 640mg 620mg 104mg
リジン(リシン)

穀物類には少ないアミノ酸で、脂肪燃焼に関わるカ ルニチンの材料になります。

  • 【働き】
  • 疲労回復、集中力を高める
  • 肝機能の改善
  • からだの組織を修復し成長に関わる

リジンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 カツオ マアジ 凍り豆腐
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(100g)
刺身
(100g)
1枚(乾、15g)
含有量 2100mg 1900mg 510mg
フェニルアラニン

ドーパミンやノルアドレナリンなど神経伝達物質の 材料になります。

  • 【働き】
  • 鎮痛作用
  • 脳機能を高める
  •  

フェニルアラニンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 牛レバー クロマグロ 鶏むね肉
1食当たり
使用量
生、100g 刺身7切れ
(赤身、100g)
(生、皮なし、
100g)
含有量 1100mg 970mg 930mg
トリプトファン

セロトニンなど神経伝達物質の材料やナイアシンに なります。

  • 【働き】
  • 精神安定、鎮痛効果、催眠効果
  • 抑うつ症状緩和
  •  

トリプトファンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 カツオ 牛・豚レバー 鶏卵 プロセスチーズ
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(100g)
生、100g 1個
(生、55g)
1切れ
(20g)
含有量 310mg 290mg 99mg 58mg
スレオニン

成長を促し、脂肪肝を抑えます。
 

  • 【働き】
  • 成長促進
  • 脂肪肝の予防
  •  

スレオニンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 クロマグロ 豚ロース赤身 鶏むね肉 凍り豆腐 プロセスチーズ
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(赤身、100g)
生、100g (生、皮なし、
100g)
1枚
(乾、15g)
1切れ
(20g)
含有量 1100mg 1100mg 1100mg 315mg 166mg
ヒスチジン

ヘモグロビンに多く含まれ、白血球の生成に関係し ています。

  • 【働き】
  • 子供の成長に必須
  • 赤血球、白血球の形成
  •  

ヒスチジンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 カツオ クロマグロ まいわし
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(100g)
刺身7切れ
(赤身、100g)
刺身
(100g)
含有量 2500mg 2400mg 1000mg

非必須アミノ酸

体内で合成できるが、様々な働きがあるため、摂取したいアミノ酸。

アルギニン※小児で必須アミノ酸

成長ホルモン、インスリンやグルカゴンの分泌促進に関わります。

  • 【働き】
  • 免疫力を高める
  • 成長ホルモンの分泌を促進
  • スキンケア効果

アルギニンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 イセエビ 豚ロース赤身 鶏むね肉 無調整豆乳
1食当たり
使用量
生、100g 生、100g (生、皮なし、
100g)
小1パック
(200g)
含有量 2100mg 1500mg 1500mg 600mg
グルタミン

グルタミン酸とアンモニアからつくられる非必須アミノ酸です。

  • 【働き】
  • 免疫力を高める
  • 消化管粘膜の保護
  •  

 

アラニン【Ala】

ほとんどすべてのタンパク質に広く存在している非必須アミノ酸です。

  • 【働き】
  • 肝機能のサポート
  • スキンケア効果
  •  

 

チロシン

フェニルアラニンからつくられる非必須アミノ酸です。ドーパミン、ノルアドレナリン、甲状腺ホルモンなどの原料になります。

  • 【働き】
  • 集中力を高める、ストレスをやわらげる
  • 神経伝達物質(ドーパミンなど)、甲状腺ホルモン、
  • 成長ホルモン、メラニンの材料

チロシンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 クロマグロ 豚ロース赤身 凍り豆腐
1食当たり
使用量
刺身7切れ
(赤身、100g)
(生、100g) 1枚
(乾、15g)
含有量 860mg 810mg 330mg
グリシン

コラーゲンの33%を占める非必須アミノ酸です。
睡眠の質をよくするともいわれています。
 

  • 【働き】
  • コラーゲンの材料となる
  • 赤血球の材料となる
  •  

グリシンを多く含む食べ物
(1食当たり使用量と含有量)

食品 車エビ 豚ひき肉 うに
1食当たり
使用量
4尾分
(生、身の部分
100g)
生、100g 刺身1人分
(30g)
含有量 2600mg 1500mg 600mg
セリン

体内でグリシンやグルタミンなどからつくられる非必須アミノ酸です。
 

  • 【働き】
  • 保湿効果
  • 脳細胞の活性化、記憶力の向上
  •  

 

システイン

硫黄を含んだ非必須アミノ酸です。タウリンや、エネルギーをつくるのに大切な補酵素CoAの成分にもなります。

  • 【働き】
  • メラニン色素の生成を抑える
  • 身体の倦怠感・疲労感を改善
  •  
アスパラギン

世界で最初に発見された非必須アミノ酸です。アスパラギンの一部は水と仲のいい部分を持っていて(極性がある)、タンパク質の表面にあって水や他の極性のあるアミノ酸とくっつく性質があります。

  • 【働き】
  • 疲労の回復や持久力の維持
  • 尿の排出を促進
プロリン

プロリンは、皮膚に潤いをもたらす天然保湿成分(NMF)としてもっとも重要なアミノ酸のひとつです。プロリンはコラーゲンの材料となり、強いコラーゲン合成に役立っています。

  • 【働き】
  • コラーゲンの修復や肌の水分保持
  • 脂肪を燃焼させる効果
  •  
アスパラギン酸

からだの中に存在する割合としては少ないですが、タンパク質の親水性のかたまり部分などで重要な役割を担っている非必須アミノ酸です。

  • 【働き】
  • 利尿作用
  • 老廃物の処理
  • 肝機能の促進・疲労回復
  •  
グルタミン酸

小麦グルテンから発見されたアミノ酸です。タンパク質をつくるアミノ酸として広く存在します。アスパラギン酸とともにタンパク質の親水性のかたまりの部分で重要な役割を果たしています。

  • 【働き】
  • GABAの生成に関与
  • 脳機能の活性化やアンモニアの解毒・利尿作用
  •  

主な食品に含まれるアミノ酸と期待される効果

食材 代表的なアミノ酸 期待される効果
鶏むね肉 リジン 成長促進・血管の拡張・神経の働きを高める
ロイシン
イソロイシン
チーズ ロイシン 肝機能向上・筋力向上・精神安定作用
バリン
フェニルアラニン
たまご リジン 抑うつ状態改善・鎮痛作用
ロイシン
スレオニン
魚介類 リジン 体組織の修復・糖代謝促進
フェニルアラニン
豚ロース リジン 肝臓に脂肪を蓄積するのを防ぐ(脂肪肝予防)
ロイシン
フェニルアラニン
乳製品 メチオニン 抑うつ状態改善・血圧を上昇・脳の働きを高める
ロイシン
リジン
バリン
大豆 ロイシン 疲労回復・コレステロール低下・集中力を高める
※大豆を使った発酵食品では活性酸素を除去する性質が強まる
リジン
バリン
アルギニン

アミノ酸研究の第一人者 大谷勝先生

日本人のタンパク質摂取量は大幅に減少

厚生労働省の『国民健康・栄養調査』の結果をみると、1995年と2011年とを比較すると、20歳以上の日本人の1人1日当たりの平均摂取エネルギーは約2,042kcalから約1,846kcalへと大きく減少しています。 これは第二次大戦直後の、食生活が貧しかった当時の数値(約1,900kcal)を下回っているほど。背景には、近年のダイエットブームや健康ブームがあると言われています。
1人当たりのエネルギー摂取量に連動し、様々な栄養素の摂取量が減っていますが、最も減少が大きいのがタンパク質です。

通常の食事をしていれば、アミノ酸は足りています。ただし、栄養が偏った食事や、ダイエットで過度な食事制限をすると、アミノ酸が不足したり、バランスが崩れたりします。
また、高齢になると食事があっさりしたものになったり、量が減るなどして、アミノ酸不足になることがあるので注意が必要です。

サプリメントとは「栄養補助食品」

忙しい現代人にとって、一日に必要な栄養素を食事で十分補うのは至難の業。そんな時代だからこそ、健康を気遣う人々の間で「サプリメント」が大いに注目を浴びています。そもそもサプリメントとは「栄養補助食品」のことで、日常の食事で不足する栄養成分を補うために摂取される食品です。

最近は食材自体に含まれる栄養価が少しずつ減ってきているのも事実です。生産技術の発達による、季節外れの野菜や果物。流通構造の変化で冷凍保存されるようになった生鮮食品。旬のものを新鮮なうちに食べていた昔と違い、現代人は自然の恵みを100パーセント受け取ることが難しくなってしまいました。

だからこそ、補助的な意味で活用したいのがサプリメントです。上手に利用すれば、食事でまかないきれない栄養素を補うことができます。